Litmus訪問

夏本番のような暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

先日、Litmusに訪問し、日本でも数人しかいない本藍染の職人である吉川さんにお話を伺って参りました。

今回は藍染の工程についてご紹介させて頂きます。

Litmusの藍染は、藤沢市大庭の畑で藍液の原料となる藍の葉を育てることから始まります。
収穫した藍の葉を乾燥させて、その後3、4か月かけ発酵させ、蒅(すくも)という藍液の原料となるものにしていきます。

名称未設定名称未設定(上が乾燥させた藍の葉)(下が蒅)

蒅を原料とし、木の灰や熱湯、日本酒、ふすま(小麦の殻)を加え、発酵を待ちます。徹底した温度管理のもと、発酵した液が安定するまで10日ほどかかるそうです。

名称未設定(こちらが実際の藍液。上の泡は藍の華と呼ばれているそうです。)

藍染めの瓶は、江戸時代などでは地面に穴を掘り、瓶を埋めて反物の染めをおこなっていたそうです。LitmusではTシャツなどを染める際の細かな工程を行うため、人間のお腹ぐらいまでの高さの瓶を特注し、使用しています。機能性に配慮された空間造りに感動致しました。

また、藍液は何度か染めを重ねると次第に染まらなくなってくるそうです。そんな時、化学薬品を使用すれば何回でも同じ色に染める事が可能となります。しかし、Litmusでは化学薬品は一切使っていません。藍と対話し、藍の疲れ具合を考慮し、糖を加え休ませる事でまた染められる状態まで回復するのを待つそうです。まるで人の養生法を伺っているようでした。

科学的なものを使用せず、藍本来の色の濃淡を表現することで藍染の良さを伝えていきたい。藍染の伝統を正しく継承していきたい。そういったLitmusの強い意志を感じました。
患者様の持つ資源を伝統的な方法で活性化する。我々の目指す医療と相通ずる部分が多くあります。

これからも様々な角度から「身体に優しい」ライフスタイルをご提案して参りたいと思います。