”シンスプリント”悩ましい痛み

2月中旬とは思えない穏やかな陽気が続いています。学生アスリートの皆さんは実りのあるシーズンを迎えるために日々、切磋琢磨していると思います。また、次なるステージに向けて、自主トレや練習に参加するなど希望と不安に包まれる時期でもあると思います。
私がスポーツの現場でトレーナーをしている中でトレーニング強度が上がる2〜3月や新入生がプレーし始める4〜5月に「シンスプリント」という疲労性のスネのケガが増加します。

シンスプリントとは繰り返しのランニングやジャンプなどを過度に行った場合に発症しやすい障害です。スネの内側の広い範囲で痛みを伴います。また、同じような症状でより狭い範囲で痛みが続く場合は疲労骨折の場合もあり、鑑別が重要な疾患です。原因としては急激な運動量の増加、硬い路面、O脚、扁平足、ふくらはぎの柔軟性低下、股・膝・足関節の柔軟性低下、足関節可動制限などの様々です。 

当院では原因となる筋肉である後脛骨筋やヒラメ筋、長趾屈筋に筋層深くまで揉みほぐし、バランスを整える手技療法でアプローチしていきます。特に初期のシンスプリントで後脛骨筋をアプローチすることで99%治療が奏功し、改善に繋がっています。痛みを感じ始める段階からの治療が重要となります。
また、疲労軽減はもちろん、スネに負荷が強くかからないように柔軟性の向上や体重の乗せ方、姿勢の改善など機能的な身体作りを治療と自宅でできるセルフケアの処方でサポートしていきます。

時に痛みとうまく付き合いながらプレーすることも大事です。しかし、新たなシーズンを迎えるうえで身体の不安を1%でも多く減らし、満開の笑顔が咲く結果を共に作っていきませんか。

 

小栗