メンタルヘルスと脳内物質セロトニン

施術をしていると、身体の痛みはもちろん、今抱えている問題や心の痛みの話になります。身体の健康は精神の健康と切り離せないので、自然の流れです。私達は、精神のストレスも緩和したいと考えています。

先日、朝起きがけにテレビをつけて、「立春」という言葉が飛び込んできました。細胞が目を覚ました感覚がありました。次の日、藤沢市では、雪がちらつきましたが、きっと今頃、土の中では、草花の生命が芽ぶく準備をしているはずです。想像するだけで、嬉しくなります。

人間の身体は、朝昼夜(太陽と月)、春夏秋冬に大いに影響され、変化します。
自律神経やホルモン分泌など、無意識でいても影響を受けますが、自分から、感じとり、意識する事が健康への近道です。

少しの工夫で、免疫力を高める効果のある脳内物質セロトニンを自分で出すことができます。「細胞が目を覚ました感じがした」と自分でイメージする事がポイントです。実際には変化はなかったかもしれません。

免疫力を上げるには、「食事、運動、ストレス」をためないことは言わずと知れた常識で、情報もあふれています。ところが、忙しい時に、ましてやコロナの影響もあり、「どれも実践するのが難しい」のが問題なのです。

休みなく働いている、部活をしている、勉強している、子育てしている、介護をしている…。
とにかく時間がない。身体によい食事を作る時間、摂る時間、部活とは別に健康を保つための運動をする時間、休息、ストレス発散する時間、どれも十分な時間確保が難しいのが現実です。

時間がない中で、即実践できるとしたら、ストレスのコントロールの部分、つまり、ストレスに負けないメンタル(考え方)を身につける事です。ストレスをためる前に、そもそもストレスをストレスと捉えない、ためないようにします。具体的な方法は、

①違いを知ること
②受けてしまったストレスを追い出すこと

先日、患者さんから「高学歴の4,50代の上司が自分の干支を知らなかった」話を聞いてとても驚きました。20年前に「大人になっても血液型を知らない人」がいる事を知った時よりも、衝撃を受けました。改めて、自分の常識だけで、人を判断するのではなく、違いを知り、背景を想像し、対策を立てる事をしようと思ったエピソードでした。

それでも、受けてしまったストレスを追い出すには、心を切り替える事です。用心していてもストレスを受けてしまう場合があります。私は先日、改札に引っかかっり、その洗礼を受けました。不要なストレスはできるだけ早く追い出します。何度も繰り返し考えて、反復、復習する必要はありません。ストレスを復習する暇があったら、今勉強していることを反復する、楽しい事に目を向けます。

音楽を聴く、映画、読み物、言葉、話をする、瞑想、動物、余裕があれば散歩やランニング何でもいいのです。ちょっとした鼻歌を歌ってしまうような…。心のバランスを整えてくれる脳内物質セロトニン(幸せホルモン)を出しましょう。

でも、もし、身体が痛みや疲労で極限状態にいたら、季節の変化や楽しみを楽しみと感じる余裕はありません。自分ではどうにもならない身体のケアは限界を迎える前に、医療機関や、治療院を頼ってください。

言葉にしなくても、筋肉や細胞と会話をするような施術を心がけています。身体も心も軽くなるお手伝いをします。

朝日を浴びるのもセロトニンを増やす方法の一つです。今朝は曇り空ですが、きりりとした空気に身を引き締めて、良い一日になりますように。

※写真は大事にしている本のひとつ、「お弁当のセカイ」です。お弁当のレシピ本のはずですが、著者の方のひととなりが垣間見えてとても癒されます。久しぶりにパラパラめくると「夜は、腹をくくって仕事を忘れる」堂々としたページにやっぱりこの本が好きだと再確認しました。

癒される言葉や、ヒントは意外なところに転がっています。

 

 

真田日登美