新緑が目に鮮やかになり、空気もやわらかくなってきました。
待ちに待った春本番。心も解放されて、ウキウキと外にでかけたくなるようなそんな季節です。
でも、この時期は、気温の変化が大きかったり、
新しい環境での緊張を感じやすかったりする方もいらっしゃるかもしれません。
そして、花粉症をお持ちのかたにとっては憂鬱でもありますよね。
春は、冬の間に眠っていたエネルギーが、一斉に動き出す季節。
私たち人間も自然の一部ですから、自然界のリズムに合わせて
活動的になりたい気持ちが高まります。
東洋医学では、春は「肝」の季節。
肝は、血の巡りをスムーズにし、自律神経のバランスを整える大切な役割を担っています。
春のエネルギーに乗って、心身ともにのびのびと過ごしたいものですが、
急な変化は、肝に負担をかけてしまうこともあります。
特に、花粉症の症状が出ているときは、
すでにからだが炎症をおこし、バランスが崩れやすくなっています。
無理な活動は控えて、穏やかに、自分のペースを大切にすることが重要です。
食事から整えるのもおすすめです。
難しく考えずに、体が「おいしい」と感じるものを見つけてみましょう。
おすすめのものは、「苦みのある食材」。
春の山菜や野草のほのかな苦みは、冬の間に溜め込んだものを
すーっと洗い流してくれるような働きがあるのです。
ふきのとう・うど・菜の花・クレソンなどなど。
お店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
食事に加え、日々の生活の中で、落ち着きを意識することも春の養生には重要です。
そのためには、「十分な睡眠」「軽い運動やストレッチ」(もう耳にタコができるくらい聞いてきたと思いますが、やっぱり基本です。)この他に、
ぜひ「リラックスできる時間」を作ってほしいです。
音楽を聴いたり、お風呂にゆっくり浸かったり、アロマを炊いたりして楽しむ時間は、心身の緊張をほぐし、免疫バランスを整える助けになります。
春は新しい始まりの季節であると同時に、
私たちのからだにとっては、変化に対応するためのエネルギーが必要な期間でもあります。
落ち着きの中で、ご自身のからだとこころの声に耳を傾け、無理なく、穏やかな春を過ごしてくださいね。
自然のリズムを崩していると感じたら、
養生や食養生をヒントに
なにか一つ試してみてください。
みなさまが、それぞれのペースで
心地よい春の日々を送れますように。
ふきみそを作りました。
炊きたてのご飯にちょこんと乗せると、それだけでご馳走ですね。